今日は、令和7年度 第25問について解説します。
賃貸住宅管理業法第20条に基づく委託者への定期報告に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
ア 委託者への定期報告は、法令上、口頭でも足りるとされているが、書面で行うことが望ましい。
イ 委託者への定期報告は、管理受託契約を締結した日から1年を超えない期間ごとに行わなければならない。
ウ 管理業務の対象となる賃貸住宅の入居者からの苦情の対応状況は、委託者への定期報告の対象に含まれる。
エ 委託者への定期報告は、業務管理者が行う必要がある。
1 ア、イ
2 ア、エ
3 イ、ウ
4 ウ、エ
解説
委託者への定期報告に関する問題です。
それではさっそく選択肢を確認しましょう。
選択肢 ア
委託者への定期報告は、法令上、口頭でも足りるとされているが、書面で行うことが望ましい。
×不適切です
定期報告を行う際は、管理業務報告書を作成し、委託者に交付して説明しなければなりません。
なお、委託者の承諾を得た場合は、管理業務報告書の交付に代えて、メールなどの電磁的方法で提供することができます。この場合、管理業務報告書は交付したものとみなされます。
つまり、委託者への定期報告は、法令上、管理業務報告書を作成し、委託者に交付(または電磁的方法で提供)して説明しなければなりません。よってこの選択肢は不適切です。
選択肢 イ
委託者への定期報告は、管理受託契約を締結した日から1年を超えない期間ごとに行わなければならない。
〇適切です。
定期報告は、管理受託契約を締結した日から1年を超えない期間ごとに行わなければなりません。
選択肢の説明通りですので、この選択肢は適切です。
なお、1年を超えない期間ごとの報告に加えて、管理受託契約の期間の満了後にも遅滞なく報告を行う必要があります。
また、法令上は、最低限年に1回の報告が義務付けられていますが、報告事項によっては、それ以上の頻度で行うことが推奨されています。
これらの点もあわせておさえておきたいですね。
選択肢 ウ
管理業務の対象となる賃貸住宅の入居者からの苦情の対応状況は、委託者への定期報告の対象に含まれる。
〇適切です。
報告が義務付けられている事項は、以下のとおりです。
①報告の対象となる期間
②管理業務の実施状況
③入居者からの苦情の発生状況および対応状況
③の苦情に関する報告では、苦情の発生日時、申出者の属性、内容、対応状況などを記録して報告する必要があります。単なる問い合わせは対象外ですが、苦情を伴う場合は対応状況も含めて記録し、報告する必要があります。
選択肢の説明の通り、入居者からの苦情の対応状況は、委託者への定期報告の対象に含まれますので、この選択肢は適切です。
選択肢 エ
委託者への定期報告は、業務管理者が行う必要がある。
×不適切です
定期報告を行う義務主体は賃貸住宅管理業者です。
業務管理者は、定期報告に関する管理・監督を行いますが、定期報告自体を業務管理者が行うという規定はありません。
つまり、委託者への定期報告は、賃貸住宅管理業者の義務であり、業務管理者の管理・監督のもと行う必要があります。よってこの選択肢は不適切です。
以上から、正しい選択肢の組合せはイ、ウですので、正解は選択肢③となります。
